少女の倍の背丈の獣人たちは、無骨な太い腕を獲物に伸ばしていく。 彼らに敗れた仲間たちの運命は同じだ。腕を引き抜かれ、股間から二つに裂かれ、腹を開かれて臓物を貪り食われている。それは共に戦った騎士団の少女騎士の無残な末路だ。 「お前たちを……一匹でも多く道連れにしてやる……ぐうっ!」 獣人の腕に払い飛ばされた少女騎士は岩に叩きつけられ、ずるずるとその場に崩れ落ちた。 獣人は力なく脱力した少女騎士の両腕を、ネジを回すようにぐちぐちと回転させて捻じり始める。音を立てて甲冑が割れて肩が砕け、両腕がずぼりと引き抜かれた。 「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!」 少女騎士が肩から鮮血を散らす中、腕を毟り取った獣人たちは、巻かれた小手を剥ぎ取り、ほどよく筋肉の付いた腕を噛み砕いた。そして体液や脂肪を美味そうに嚥下していく。 人間の生肉は彼らの大好物なのだった。 「……姫、さ、ま……私は、ここまでのようです……」 獣人は少女騎士を押し倒して足を左右に開き、落ちていた岩を陰部に叩きつけて少女の下半身を破壊し始めた。海洋の哺乳類が石で貝を割るように、破壊衝動のままに股間を岩で殴る。 「ひあ゙あ゙あ゙! あ゙あ゙あ゙あ゙っ! あ゙あ゙あ゙あ゙――っ!」 ごつっ。ごつっ。ごつっ。急所を強打されて絶叫する少女騎士を見ても、獣人たちに慈愛の心など生まれない。 彼らは人間を犯すのも大好きだが、ペニスが大きすぎて通常の状態では挿入できない。だから、岩で下半身を砕いて肉を柔らかくしてから、無理矢理入れるのである。 割れた甲冑がバキバキと剥ぎ取られ、砕けた股関節が皮膚から飛び出し、血で濡れて黒く変色した股間が露出した。 漏れ出た小水と汚物の臭いが鼻に届く。しかし獣人は気にせず、潰れた肉びらを指で横に無理矢理押し広げ、内部骨折で腫れた膣道に拳大の一物を挿入した。 棍棒のようなサイズを受け入れた少女騎士の性器はブチブチと音を立てて縦に裂けていく。 「わあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」 彼女が想いを寄せた男性は、彼女が騎士になることに反対した。 危険なのは覚悟の上と彼女は語った。 しかし、こんな獣人の餌食になるなど考えたこともなかった。心に浮かんだ想い人の顔も、現実に自分に覆い被さる醜い獣の顔に吹き消される。 「ああっ……があ゙あ゙あ゙……あっ……あ゙あ゙あ゙っ……ああ……!」 ずちゅ、ずちゅ、とペニスが突き刺さるたびに、彼女の身体は軋みながら激しく揺れる。 生まれてはじめてのセックスは、激痛のみの拷問だった。獣人のペニスがごりごりと子宮を小突き回し、そして股間は裂け続ける。 守り通していた純潔を散らされたショック、獣人と性交している汚辱感、肉体を破壊される激痛、いろいろなものが少女騎士の中で混ざり合い、絶望という一色に変化していく。 「……あ゙あ゙……あ……」 興奮した獣人たちが食欲と性欲を満たしていく中、騎士の少女は激痛により覚醒させられる。 目が見開かれた。出血は酷く、激痛が脳を掻き乱して涙を流させる。 敵の前で流す涙は屈辱だが、自分の敗北は受け入れざるを得ない。しかし、まだ戦いが終わったわけではない。手を失い、下半身も砕かれた少女騎士にできることは、ただ一つ。 「はぁ、はぁ、はぁ、この程度で、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、わたしは……あがっ! があ……ああ……はあ゙あ゙あ゙ぁ、はああぁ、はああぁ、し、死なない……! はあぁ、はあぁ、はあぁ、はあぁ、どうした、かかってこい、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、この、醜い獣め! 私が怖いのか! 」 (少しでも長く生きて抵抗し、怪物たちを自分に引き付けないと……みんなのように最後まで戦うんだ……こいつらが姫に向かわないように……) そのとき、聞き覚えのある声が聞こえてきた。 「助けて……誰か、助けて……!」 森林の中をこちらに向かって駆けてくるのは、紛れもない姫だった。金色の鎧をカチャカチャ揺らし、大きな宝剣を抱きかかえるようにして、恐怖で泣きながら走ってくる。 (姫様、どうしてこちちに……姫様が戻ってきてしまったら……ここで戦ったみんなの死が……無駄になってしまいます……護衛の騎士たちは……?) 姫の後ろから、少女騎士たちの首を持ち上げ、大量の獣人たちが現れた。 首は護衛についた騎士たちのものだ。みんな苦痛を顔に張り付かせて首を切断され、ぞんざいに棒に刺されて吊るし上げられていた。 姫の護衛たちは別の魔物の群れに襲われ、全員が生きたまま首を捻じ切られてしまったのだ。 「誰か無事な騎士はいないの!? ねえ! 誰かぁ! 助けてぇ!」 自分を護ってくれる騎士を必死に探す姫の悲痛な叫びに、しかし応える者はいない。今はもう、下半身を潰されて犯されている少女騎士が一人、辛うじて息があるのみだ。 (そんな……そんな……) 獣人たちが我先にと姫に飛び掛かる。姫が必死に振り回している宝剣は一撃で弾き飛ばされ、魔を払うと伝承のある金色の鎧は易々と砕かれる。 「わ、私は、こんなところで、死ぬわけにはいかないの……」 目の前でみるみる鮮血に染まる姫を、少女騎士はただ見ているしかない。守ると誓った主が嬲り殺される様を。 「王国を、復興させねば……」 姫が発した最後の言葉は、そのまま内蔵を抉り出される悲鳴にかき消された。姫の内臓を獣人たちは美味そうに喰らい、そして姫そのものも食べ始めた。
…………………… ………
姫と王宮女神騎士団の少女騎士たちは、森の中で無残な最期を遂げた。 禁断の森には、姫と護衛の少女騎士たちのゴーストが現れる。姫を必死に守ろうとする少女騎士たちは、果敢に魔物に立ち向かう。しかし、魔物に引き裂かれて貪られ、姫を嬲り殺されてしまう。それを毎日繰り返しているという。 森の奥は今も彼女たちの無数の悲鳴で満ちている。悲劇から何十年も経て、侵攻してきた隣国が崩壊した今でも、深い森の中で王宮女神騎士団の戦いは続いているのだ。
いつか、主を救える日を夢見て。
BAD END
『とある少女騎士の話』 前編 中編 後編
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